GIBSON 1934 JUMBO 2022
NM- HC ¥594,000

2022年製の 1934 Jumbo が入荷しました。
Gibson の「Jumbo」は、1934〜1935年のわずか2年間のみ製作された希少なモデルです。後継機である J-35 や Advanced Jumbo の前身となったモデルであり、オリジナル・ヴィンテージの「Jumbo」は現在ほとんど市場に出回らず、非常に高価なプレミア価格となっています。
1994年には、Gibson 創業100周年を記念し、「ギター・オブ・ザ・マンス」5月度モデルとして復刻されたこともありましたが、今回のモデルはさらにオリジナルに忠実な復元を目指し、細部まで採寸・研究を重ね、手工によって丁寧に製作されています。

ボディトップには、人工的に熱処理を施した「サーマリー・エイジド」加工のレッドスプルースを使用。サイド&バック材にはマホガニーを採用し、ボディおよびネックはニトロセルロースラッカーによる極薄塗装で仕上げられています。製作工程では、当時と同様にニカワ接着を採用し、ブレイシングには手作業によるスキャロップ加工が施されています。塗装後には半艶仕上げの VOS フィニッシュが施され、ヴィンテージの風合いを再現しています。

ネックは1930年代 Gibson アコースティックに見られる特徴的な V シェイプのマホガニーネックで、ナット幅は 44.5mm。しっかりと厚みのあるグリップ感の強いネックプロファイルです。ペグには精度の高い Waverly 製オープンバックチューナーを採用し、ペグボタンはアイボロイド。ナットとサドルはボーン素材で、サドルのみ同素材にて交換済みです。

2022年製で、前オーナーによる管理も行き届いており、ニアミントに近いコンディションです。ただし、サウンドホール周辺にはピッキングによるキズが複数あり、ネック裏にもテカリがあります。それ以外に目立つ打痕やクラック、木部の修理跡などは見られず、全体としては非常にきれいな状態を保っています。
調整も良好で、現在の弦高は12フレット上で6弦:2.6mm、1弦:1.8mm。トラスロッドにも余裕があり、フレットの凹みも見られません。サドルにも十分な高さが残っており、今後しばらくはメンテナンスフリーでご使用いただけます。

サウンドもトップにサーマリー・エイジド加工を施したことにより、まるで長年弾き込まれたようなこなれた鳴りが感じられます。深みのある低音弦の響きと、輪郭のはっきりとしたクリアな高音弦の鳴りは、この楽器の質の高さを物語っています。オリジナル・ヴィンテージに見られる粗削りで雑味のある音色とはニュアンスが異なりますが、カスタムショップの職人によって、レギュラーモデル以上の手間をかけて製作された“究極のリイシュー”といっても過言ではありません。

ハードケースはオリジナルではありませんが、認定書とギタークロスは付属しています。
現行モデルで、2025年現在の新品価格は\687,500(税込)となっています。お探しの方にはぜひおすすめしたい一本です。

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