GIBSON L-1 1932
VG+ HC ¥990,000
演奏で出来たキズが盛大ですが、豊かで枯れた雰囲気タップリのサウンドは、この楽器にしか無い魅力です。
滅多に無いブルースキングスタイルのL-1、資料いよるとこのスペックで制作されていたのは1931年から32年にかけてで、1年間の制作されていないようです。実際に何本が制作されたのかは、資料がありませんので、不明ですが、90年以上前の1年未満の制作ですので、ほぼ残っている楽器は無いかも知れません。
ギブソンは1894年からオービルギブソン氏の手によるマンドリン、ギターを手工生産していました。1902年には新たに工場を新設して本格的な楽器メーカーとして生産が始まりました。
L-1は、1902年のギブソン工場生産開始時からの古いモデルで、当初はアーチトップモデルでしたが、1926年にフラットトップギターにモデルチェンジしました。その初期のL-1を後年ロバートジョンソンが愛用したことで、この初期のL-1は、特にブルースギタリストに高い人気があります。
1932年にはブルースキングと呼ばれるL-00シリーズにモデルチェンジし、1942年のLGシリーズ、1963年のB-25シリーズを経て、現在まで続く、高い人気のモデルです。
今回の楽器は、L-00よりも前、1931年から制作され、32年にはモデルチェンジする過渡期のモデルで、この年にわずかに制作されただけで、ほとんど入手困難な稀少な楽器です。
特徴は、L-00と同じデザインのボディーながら12フレットジョイントなこと、Xブレイシングですが、モデルチェンジ前のAタイプブレイシング同様の細いブレイシング、薄いトップを採用していること、そして、パドルシェイプヘッドにTHE GIBSONのスクリプトデカールロゴです。
独特な暖かみのある深い響きと鳴りがあり、ルックスもL-00とは違ったアンティークな味があります。
トップはアディロンダックスプルース、サイド、バックはマホガニー、ハカランダブリッジ、ハカランダ指板です。
ペグはオリジナルのオープンバックでトルクムラはあるものの、チューニングは問題ありません。
ナット交換、リフレット調整していますが、フレットは当時のオリジナルと同じ細く低いものが使われています。
ネックリセット調整済みでサドルは新しく交換されています。
演奏で出来た表面的なキズはバリバリで、使い込まれて来た歴史を感じさせるコンディションです。あえてタッチアップ塗装とかしないで、この状態で雰囲気を楽しむのが良いと思います。
素晴らしいことに、これだけバリバリに使い込まれいますが、割れとか大きなダメージの修理履歴はありません。
90年近く経過した楽器ですので、ラッキーだと思います。
ナット部幅44ミリ程度のレギュラーグリップネックで、この年代の楽器としては太く無く、弾き易いグリップです。
アジャストロッドはしっかりと効いていますが、もうあまり余裕は残っていない感じです。
12フレット上で6弦2.5ミリ、1弦1.4ミリ程度に調整しています。
ブレイシングが細いですから、エクストラライトゲージ(010)でセットしていますので、かなり柔らかい弾き易いセッティングです。
サドルの高さはしっかりと余裕があります。
強いタッチでガリガリ演奏するとちょっとビレ感がありますが、通常の演奏ではスムーズでしっかりと鳴ってくれます。
サイズ以上に野太く暖かみのある鳴りで、豊かな大味な響きで鳴りますす。
やや鈍い感じのレスポンスが、シンプルで泥臭い味となって、この楽器らしい味となっています。
この年代のビンテージにしか味わえない魅力いっぱいの楽器です。
滅多に出ることの無い希少モデルです。昨今の状況から今後安く出回る可能性の無い超貴重品です。
ケースは当時のオリジナルが壊れていましたので、汎用の新しいハードケースを用意しました。
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