2008年10月17日−18日 ARLINGTON ギターショー情報

年間で最大規模のビンテージギターショーのひとつが、今回のARLINGTONです。
テキサス州ダラス郊外にある街で毎年開催されるイベントで、春のダラスに比べて、ビンテージギター関連の業者さんがほとんどです。
コンサートも無く、ギターショーだけの大きなイベントです。

アメリカは、今年に入ってから不景気感がありましたが、ビンテージギターの世界は、夏までは、それほど大きな問題とはならず、一部の高額商品の販売が止まっただけで、それほど深刻な状況ではありませんでした。
高額な楽器を購入するコレクターは、投資対象でもあるとともに、文化遺産を受け継ぐつもりで所有されている、余裕のある人達ですので、すぐにダンピングして手放すようなことはありませんでした。
しかし、今回の金融クライシスは大問題で、そのような人達が全く楽器を買わなくなってしまいました。
そのため、当て込んで高額で仕入れていた業者さんの一部が大きくダンピングし、それでも高額な楽器は全く動かない状況です。
実際、かなり値引きされていても日本の価格から見るとまだ割高な印象ですし、多少安くなっても、この不景気に売れるかどうか厳しいと思いました。
反面、それまで穏やかな価格上昇だったアコースティックのビンテージは、価格が手ごろなことと、数が少ないことで人気となり、価格が下がるどころか、かなり強気なプライスでもすぐに売れる状況でした。良い楽器は展示される前から、売れてしまっていました。
特にマーチンの持ち込みは本当に少なく、商品仕入れは大変厳しい状況でした。
円高で有利な状況ながら、思ったほどに安く入手することは出来ませんでした。それでも、従来より気持ち安く出せる楽器もありました。

 会場の様子

今回は、不景気の影響からか参加業者さんがかなり減って、ところどころ空きブースが見られ、従来あった奥のブースルームも閉鎖されていました。
日本からの買い付け業者さんも、ここ最近では一番少なかったですし、夏まで多かったヨーロッパからは誰も来ていませんでした。
残念ながら、例年のイベントに比較してかなり低調なショーだったと言わざるをえません。
それでも、ブースの数、規模は全米最大級で、見て回るだけでも大変楽しめるギターショーです。
とりあえず撮影したブースの様子をご覧ください。
オリジナル50年代レスポールやストラトが無造作に展示してあったり、希少なアコースティックも多数見かけます。
見て楽しんでいただければと思います。



































それでは、次回は来年1月末のフロリダ州オーランドに行きます。
よろしくお願いいたします。

 


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